保育園で栄養士業務を行っている方で「他の業界を見てみたい」「保育園の業務は忙しい!」「自分には向いていない」等と考えている人はいませんか?
確かに、保育園の業務は仕事量も多く、アレルギー対応などきめ細やかな対応も必要とされとても大変ですよね。
今日は仕事に対して悩みを抱え、転職を考えている保育園栄養士の方に向けて、転職する前に知っておいてもらいたい知識をまとめてみました。
円満退職すのポイントや転職先の紹介などを記述しています。ぜひ参考にしてみてください。
目次
保育園の栄養士の仕事
そもそも保育園の栄養士はどのような仕事をしているのでしょうか?改めてまとめてみましょう。
・献立作成(公立保育園の保育園の場合市の栄養士が作成)
・食材発注、検品
・作業工程表の作成
・調理
・アレルギーを持つ園児の対応(除去食、代替え食)
・園児への食育活動(田植え体験や芋ほり体験等)
園によっては、年間行事の準備等の業務を行うところもあるようです。保育園での生活を子供たちが安全で楽しく過ごすために、栄養士の業務は多岐にわたります。
保育所保育指針の改定
平成30年に「保育所保育指針」が改訂されました。第3章には「食育の推進」が明記され、保育所の特性を生かした食育を保育士・調理員・栄養士・看護師等の職員が協力し食育を推進することが記述されています。
保育所保育指針
近年、保育園での食育は多様化しています。田植え体験や芋ほり体験だけでなく、調理室で友達と調理をしたり、精進料理を食べたり、鯵をさばいてみたりと保育園独自の食育を行っています。
子供たちの健やかな成長のために食事は欠かせません。食との繋がりを持たせることによって、食に興味を持つことができます。
栄養士がリーダーとなり、様々な食に関する体験をさせていく必要があります。
保育園の栄養士を辞めたい理由
職場の人間関係
保育園では栄養士は1人。多くても2人というところがほとんどです。
他に施設長、保育士、調理員、看護師、保護者等関わりをもつ人は大勢います。職場の人たち全員と良好な関係を築くことはとても難しいですよね。
1人1人仕事に対する考え方が違い、性格も違います。悩んでしまっている栄養士の方もいるのではないでしょうか?栄養士は主に調理室で調理員と仕事を行うため、調理員との関係が良好であれば仕事もスムーズに行えます。
調理は決して楽ではありません。少人数で毎日園児全員+職員全員の食事を提供しています。作業がスムーズでないと喫食時間までに提供することが難しくなってしまいます。
また園によっては、調理員の入れ替わりが激しく、栄養士も調理員への指導が追い付かない現場もあるようです。人間関係の構築は栄養士業務に大きく影響を与えてしまいますね。
業務が多い
栄養士の業務は大きく2つに分けられます。
1つ目は給食運営です。食事を提供するまでに多くの業務があり、1か月ごとの献立を作成します。
委託給食会社の場合、本部の栄養士が大まかな献立を作成した後、現場栄養士が保育園ごとに献立を組みなおすという場合もあるようです。
公立保育園の場合、市の栄養士が献立を作成します。共働き世帯の増加により、0~1歳児の受け入れ人数が増加しています。
幼稚園が認定こども園となり、0~3歳までの乳幼児を受け入れるところが増えてきています。
そのため栄養士は、幼児食のみならず調乳や離乳食の献立も行うようになりました。
調理工程に支障が無いよう、献立を作成するだけでも大変ですが、園児・保護者からの要望やアレルギー対応も加わるため、献立作成に苦労している栄養士は多いようです。
次に作業工程表を作成します。自身も調理に加わりますが、数人で効率よく調理をするために、時間配分や人員配置を決めていきます。そして調理に加わり提供しています。
栄養士業務2つ目は食育です。前述したように、国からも食育の重要性が示され、園では積極的に食育活動を行うようになりました。
栄養士は率先して園児に食の大切さを伝えていく必要があります。
給料が少ない
先に記したように、栄養士業務は多忙です。栄養士の平均年収は、施設や地域によっても変わりますが300万円前後のようです。これは一般の会社員の平均年収よりも低い数字です。
子供の成長に関わるやりがいのある仕事ですが、給与の低さも離職の原因の一つのようです。
保育士との対立が起きる
同じ施設内で働いていても栄養士と保育士では業務内容が異なります。互いに専門性を活かし、切磋琢磨することで、質の高い保育が可能と考えますが、時に対立が起こることもあります。
栄養士は生活の中の食事だけに関係しているため、保育士から「楽なんじゃないか」「食事だけ作っているのだから他の業務も手伝えるだろう」などと思われがちです。
元気で健康的な生活を送るためには食事が基本です。そのために時間や労力をかけて仕事をこなしています。栄養士も保育士も互いに尊重の気持ちを忘れず、協力することで良好な関係性を築くことができます。
どうしても改善できない!辞めるときはどうしたら?
保育園の栄養士として仕事をしている中で、環境の改善を試みた人もいるでしょう。その中でどうしても変えられない場合は、職場を変える方法があります。
仕事を辞める場合、どのようにして辞めるとよいのか、こちらではその方法をご紹介します。
円満退職するために
職場を離れる際、円満に退職することが望ましいですよね。
円満退社のための具体的な方法をまとめてみました。
1か月前に退職の意思を伝える。(退職届の提出)
遅くとも退職希望日の1か月前には退職の意思を上司に伝えましょう。
園児の食事提供に支障が出ないよう、スムーズに後任に引き継ぐためにも急な退職は厳禁です。
引き継ぎをしっかり行う
食事提供に支障が無いよう、後任の栄養士にしっかりと引継ぎをしておきましょう。
特にアレルギー対応の情報は漏れなくきちんと伝えておきましょう。
引き留めがあったときは
栄養士は園にとって非常に重要な役割を担っています。
そのため、施設長等から引き留めを受けることもあるでしょう。
退職の理由、自身の展望などをしっかりと伝え納得してもらいましょう。今まで一緒に仕事をしてきた仲間です。説明をすれば、退職後の活躍を応援してくれることと思います。
退職日を決定する
引継ぎや後任が決定したら、退職日を保育園と相談しましょう。
自身の希望を園に伝え退職が可能かどうか相談しましょう。
多くの場合、1か月前であれば、引継ぎの時間もしっかり確保できるため、希望通りの日にちに退職することができるようです。
保育園の栄養士からの転職は?
保育園退職後、これからやってみたい仕事は何ですか?保育園を退職した理由がそれぞれあると思います。次の職場では、仕事環境を改善できる職場を見つけることが重要です。
業務量が多い、給料が少ない、人間関係、様々な理由ですが、そこの改善ができる職場はどういったところがあるでしょうか?
・美容業界
・食品メーカー
・薬局やドラックストア
・保健センター
・給食センター
・スポーツジム
上記のように資格を活かせる職場は多岐に渡ります。栄養士の資格を活かせる環境と、自分の栄養士としてなりたい方向性をしっかり定めて転職を行いましょう。
どういったところがオススメなのか、また自分に合っているかなどがわからない場合はお仕事紹介の会社を利用してみるのも一つの手です。
貴方の希望に沿った仕事を探すスペシャリストなので是非一度利用してみてはいかがでしょうか?
栄養士の活躍の場
いかがでしたか?保育園以外にも栄養士の活躍の場はたくさんあります。
自分がどのような栄養士になりたいのか。将来像をしっかり定めて仕事を選びましょう。
あなたの力を必要としている場所がきっと見つかるはずです。
栄養士くらぶ編集部
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