食に関する資格を調べていると食育インストラクターと食育アドバイザーと言う似たような資格があり、両者の違いを知りたくてこのページにこられたのではないでしょうか。「食」に関する資格は数が多くあり取得の何度も様々になります。今回は食育インストラクターと食育アドバイザーの違いや活躍の場、資格を取得するのにかかる費用についてご紹介します。
目次
食育インストラクターとは
食育インストラクターとは「”食育”を基礎から学び、日々の生活に活かし、広く推進・社会で活躍できる”食育”の指導者の証となる資格」です。料理研究家・評論家の服部幸應が監修し、NPO日本食育インストラクター協会が認定している民間資格です。食育インストラクターは食育についての理解度や実践レベルに合わせて5段階にわけて認定しています。管理栄養士・栄養士の中でも取得する方もいるようで、学ぶ内容も管理栄養士・栄養士と少し違うようです。
食育インストラクター資格を取得するには
食育インストラクターは個人のレベルに合わせて5段階の認定を行っています。初期段階~3級までは比較的取得しやすい資格にはなっていますが、2級、1級の資格は管理栄養士・栄養士、調理師でも取得するのは難しいと言われています。ざっくりと5級(プライマリー)から3級までの資格の難易度と取得方法をご紹介します。
食育インストラクタープライマリー~食育インストラクター3級
プライマリーは食について3大栄養素といった基礎を理解し問題意識をもって生活に活用できるレベルで一番簡単な入門資格になります。プライマリーは通信教育を受講し終了すると資格を取得することができます。4級は食育の基礎を踏まえた家庭料理の基礎技術を習得し、生活に活用できるレベルになり、推進校に通学するか協会が主催している研修会に参加した上で筆記試験を受けて合格すると取得できます。3級は食育の重要性を理解し調理技術の向上をもって周りに伝えることができるレベルです。3級の取得は食育に関する国家資格等(医者、管理栄養士、栄養士etc…)を取得していれば4級までの段階を飛ばして研修会を受講することで3級の受験資格がもらえます。
食育インストラクター2級
2級は幅広い食育の知識をもって食に関する基本的な知識を分かりやすく周りへ伝えることができるレベルになります。プライマリー+食育に関する国家資格等(医者、管理栄養士、栄養士etc…)の取得者は2級用の資格認定研修会を受け、試験に合格することで取得できます。この資格まで行くとかなり実用レベルがあがります。
食育インストラクター1級
1級は食育に関する広い知識と料理、健康、栄養といったテーマに沿った知識をもって周りに広く伝え普及できるレベルです。2級取得後1年以上の食育実務経験を経て、1級資格認定試験研修会、認定試験、活動報告、食育のレシピ提案を経て取得できます。栄養教諭を取得していれば1年以上の実務経験は免除されます。2級取得後に1年以上実務経験が必要ということや、研修会や試験、活動報告があるため、難易度が高いというよりはこなすことと時間が多くなると言えます。
食育インストラクターを活かすには
食育インストラクターは1級・2級資格を持っていれば飲食店や食品関連の企業に勤めたり、保育所や介護施設などでの補助業務を行うことができます。ただし、民間資格で認知度もまだ低めなので栄養士や調理師の資格と合わせて持っているほうが就職には有利です。管理栄養士・栄養士とは少し資格の内容が違うため、管理栄養士・栄養士で補えない部分を補助する資格というポジションです。単体で活かすというよりは栄養士やその他の食の資格とのダブルライセンスで活躍する場面が多いでしょう。
食育アドバイザー
食育アドバイザーは日本能力開発推進委員会が認定している民間資格で、個々人の食生活の質の向上を図るべくアドバイスを行う専門家です。通信講座を受け、修了試験を受けることで資格を取得することができます。国家資格である管理栄養士・栄養士と比べかなり簡単な部類になるのでチャレンジしやすいものになります。この資格の他に上級食育アドバイザーという資格もあります。
食育アドバイザーを活かすには
食育アドバイザーは管理栄養士・栄養士の内容の一部しか学べない為、食育アドバイザー単体での活用は難しいかと思われます。管理栄養士・栄養士資格を持っている方は改めてこの資格を取得する必要性はないかと思われます。管理栄養士・栄養士資格の性質上、養成施設に通わないと資格取得が出来ない為、現時点で仕事をしていて学校に通えないという方には、食の資格の入門編の選択肢一つとしてありかもしれません。
食育インストラクターと食育アドバイザーの違い
食育インストラクターは食育の知識を活かし、調理におけるリーダーを育成する資格であり、食育インストラクターの方が細かくレベル・クラスが分かれており上位に行くほど内容も深く専門性が増します。また、食育アドバイザーは食育基本法をもとにアドバイスを行う資格であり、上位資格に当てはまるような栄養士資格がある為活用が難しいかと思います。資格の運用方法が違う為比較はしづらいですが、どちらも単体では活用しにくいかもしれません。どちらの資格も管理栄養士・栄養士資格と組み合わせることで、相互に補助することが出来るので、興味がある方は一度見てみるのが良いでしょう。
資格取得にかかる費用
食育インストラクターの費用
食育インストラクターになるには、通信講座を受講しなくてはなりません。受講費用が39,900円で受講後に試験を受けることが出来ます。資格の各級によって受験費用が変わり、5級(プライマリー)から3級まではそれぞれ6,300円、2級は10,500円、1級は21,000円です。取る級によって金額が変わりますが、通信講座から試験までで総額46,200~60,900円かかる見込みになります。
食育アドバイザーの費用
食育アドバイザーも食育インストラクターと同様に通信講座の受講が必要になります。通信講座の受講料は通常の申し込みで46,000円、ネット申込の場合は通常の申し込みより安く36,000円程度になります。食育アドバイザーの受験費用は5,600円です。ネット申し込みで手続きをすれば、通信講座から試験まででおよそ41,600円で取得できる見込みです。
食育インストラクターと食育アドバイザー
今回は食育インストラクターと食育アドバイザーの違いについてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
食育インストラクターは費用は掛かりますが、食のプロとして活躍していきたい方には向いていますね。もし栄養士資格を持っていたらダブルライセンスで活用するのも良いかと思います。反対に食育アドバイザーは栄養士資格を持っている方であれば進んで取る必要はないかと思います。ただし、栄養士資格は学校に通わないと取れない資格なので、まずは食の資格を取ろうと思っている方には入門編としてよいかもしれません。今後のスキルアップの参考にしていただければ幸いです。
栄養士くらぶ編集部
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