あなたの実務経験は大丈夫？実務経験を積むための３つのこと

栄養士の資格を持っている方の中には、管理栄養士の資格取得を目指している方もいるのではないでしょうか？管理栄養士になると、健康な人のみならず、傷病者や高齢者など特別な配慮が必要となる方まで食事管理をすることができます。
既卒で栄養士として働いている方も、定められた年数の実務経験を積むことで、管理栄養士の国家試験を受験することができます。今回は、実務経験を積むための３つのポイントをまとめてみました。参考になさってくださいね。

管理栄養士になる為の実務経験って？

修業年数に応じて

栄養士から管理栄養士になるためには、国家試験に合格する必要があります。
また国家試験には受験資格というものがあります。
卒業した専門学校や短大、大学の修業年数に応じて、「実務経験」を積んだ経験が必要です。
具体的には、食品会社、病院や給食施設、学校、研究施設、保健所等で働いた経験・年数が実務経験ということになります。

厚生労働省HP参照

務経験の入る業務内容って？

実務経験の内容

実務経験に入る具体的な業務内容は次の通りです。

1. 献立作成
2. 食品材料の選択
3. 栄養に関する教育
4. 栄養に関する調査研究
5. 栄養行政に関する業務
6. 栄養に関する知識の普及向上

栄養士として栄養の指導に従事している経験が、「実務経験」となります。

１つでも業務も行っていれば実務経験とみなされる

７つのうち、１つでも業務を行っていれば、実務経験とみなされます、また、栄養士として正職員として働いておくと安心です。
アルバイトなどで栄養の指導を毎日行っていない場合や、ブランクがある場合は、厚生労働省のHPや電話で一度確認してみましょう。
管理栄養士の国家資格を受験するためには、「実務経験証明書」を受験願書と共に提出しなければなりません。
勤務先に国家試験受験の意思をつたえ、書類を発行してもらいましょう。

実務経験はどのくらい必要なの？

実務経験は必要な年数が決まっている

実務経験は、卒業した栄養士・管理栄養士養成校の修業年数によって、必要な年数が決まっています。

1. 養成校が２年の場合：実務経験は３年間
2. 養成校が３年の場合：実務経験は２年間
3. 養成校が４年の場合：実務経験は１年間

以上のように決まっています。

2018年3月から新たに変更したこと

また、2018年3月の国家試験から、管理栄養士の受験資格として必要な実務経験の期間に、大変な変更がありました。
これまでは、「実務経験見込み」でもよかった実務経験が、「見込みとされなくなった」のです。
必要な実務経験を積んだ翌年に、ようやく受験が可能となります。

例えば．．．

4年間の養成校を卒業した場合、2017年4月1日から就職し、2018年3月31日で1年間の実務経験「見込み」でも2018年3月の国家試験を受験することができました。しかし、変更後は、「見込み」が認められないため、2017年4月1日に就職した人は、2018年3月の試験は受験資格が無く、2019年3月の国家試験から受験可能ということになります。
栄養士の資格を持ち、働きながら国家試験を受験した人も合格率は、管理栄養士養成の大学を卒業した新卒の受験者よりも、低いという傾向にあります。仕事をしながらの勉強はとても大変ですよね。「見込み」がなくなったことで、受験までの期間が伸びました。しっかりと試験の準備ができるようになったと思います。日々の努力は報われます！頑張りましょう！

経験年数はすべて同じ場所での実務でなければならない？

合計年数で数えることができる

実務経験は、ブランクがある場合合計年数で数えることができます。
例えば、１年間給食会社で働いていたけれど、休職期間が２年間あり、その後保健所で２年間働いた場合、実務経験は「３年間」ということになります。

同じ職場でなくても大丈夫

また、ずっと同じ職場で働かなくてはならないということではありません。
経験年数は、職場ではなく業務内容で計算されます。
転職をしている場合、勤め先すべてから実務証明書を発行してもらう必要がありますので、注意が必要です。

実務経験を積むための３つのこと～まとめ～

いかがでしたでしょうか？
受験資格のポイントである「実務経験」について３つお話しました。
ポイントは、自分が実務証明書を書いてもらえる施設で働いているかどうかをしっかり確認しておくことです。
就職後、国家試験受験の意思を施設につたえ、実務経験に該当するか、しっかりと確認しましょう。
環境を整え、受験勉強を精一杯頑張って、目指す資格を取得してくださいね。